「REAL PARTNER」MAY 2021年5月号に掲載されました。
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若者を中心に利用を広がる『サブスク住宅』サービスとは?
サブスク住宅とはどんなサービスなのか?
「サブスク住宅」(サブスク型住宅、サブスクリプション型住宅ともいう)とは、毎月決められた一定の金額を支払えば、このサービスを展開しいている運営会社が管理する物件のどれかを選んで、自由に住むことができる仕組みだ。サブスク住宅には多くの場合、生活するのに必要な家具や調理器具がそろっており、電気代、水道代、カス代、ネット回線代なども定額料金の中に含まれているので、ユーザーは身一つで暮らすこともできる。リモート勤務がフルで可能な職種ならば、日本各地のサブスク住宅に定期的に移り住みながら暮らすという生活も夢ではないだろう。
戸建てをシェアハウスとして利用したり、集合住宅の一室を個室、またはシェアルームとそいて利用する場合が多く、たとえば空き家や空き別荘などをサブリース契約で確保して、リノベーションしたうえで快適な住み心地が得られるようにしていシェアハウスとして提供される。ただ、キッチンやトイレ、浴室は共同利用の場合も多い。なお、運営会社によっては毎月の定額料金しかかからないところもあるが、入会時に初期費用が掛かるところもある。まだ始まったばかりのサブスク住宅サービスは、それぞれの運営会社によって方針やユーザーターゲット、展開地域が違うので、利用形態にさまざまな違いがあることを理解して、ユーザー自身に合ったサービスを選ぶことが肝心だ。
サブスク住宅のメリット、デメリット
サブスク住宅のメリットは、普通の賃貸契約とは、違って、敷金、礼金などはなく、東京・大阪などの大都市部の賃貸物件に比べれば、定額料金が低く抑えられていることだ。また、家具が備えてあるので、家具を買いそろえる必要もないため、比較的少ない費用で引っ越しすることができる。サブスク住宅利用者の声を聞いても、「費用が安いのがいい」という答えが圧倒的に多い。
さらに運営会社が管理している物件のどこに住んでもいいので、自分の好きな地域に移り住むことができる自由度も見逃せない。利用する期間を短期間にすることもで、週末だけ利用する使い方もサービスによってはできるので、そうしたメリットも大きい。一方で、キッチンや風呂、トイレは共用の場合も多いので、そうした物件では個人のプライバシーを守ることはむずかしい。また、インテリアなど、自分の好みのままにはできないため、自分の思い通りの空間はつくりづらい。こうしたことを考えると、ある程度自由な勤務形態のユーザーであり、単身者でないと、サブスク住宅をフルに楽しむのはむずかしいかもしれない。
定額料金でいつでも気軽に住み替えられる
たとえば、株式会社クロスハウスは東京・大阪など、大都市とその近郊をターゲットにして、戸建てや集合住宅サブスク住宅を460物件、5000室展開いしており、2026年までに世界中で一万室を目指しているという。管理している部屋のタイプはさまざまで、戸建てのシェアハウスや、集合住宅をルームメイトと共用するドミトリー、パーテーションでっ区切ってプライベート空間を作り出した半個室タイプなどもある。半個室タイプなどは、個室に比べてプライバシーはやや劣るものの、その分だけ料金設定をや割安にした部屋を多く取りそろえている。利用期間は1カ月から設定でき、気に入ればそのまま住み続けれることができる。一ヵ所に10~12カ月住んで、別の場所に移るときも費用は定額料金だけだ。クロスハウスの場合、大都市中心に展開しており、東京では渋谷や新宿、池袋などに20分以内に行ける。