相続などで空き家になった実家は、売却しなくてもシェアハウスとして貸し出すことで収益化できる可能性があります。戸建ての実家は個室数を確保しやすく、水回りやリビングを共用にするシェアハウスの構造と相性が良いためです。空き家のまま持ち続けると固定資産税や維持管理の負担だけが続きますが、シェアハウスに転用すれば毎月の賃料収入に変わります。さらに運営会社が一括で借り上げるサブリース(借り上げ)を使えば、内装や募集の手間・初期負担を抑えて始められます。クロスハウスは11都道府県で3,000室以上・稼働率90%以上を維持し、1962年築(築54年時点)の戸建てを借り上げて収益化した実績もあります。本記事では、実家をシェアハウス化する具体的な流れ、収支の考え方、向き不向き、そして守るべき法令上の注意点までを、実務に沿って解説します。
- 相続などで空き家になった実家は、シェアハウスに転用すれば毎月の賃料収入に変える可能性があります。
- 戸建ては個室として使える部屋数を確保しやすく、水回りやリビングを共用にする構造と相性が良いとされます。
- 空き家を放置すると維持費がかかり続け、「特定空家等」に指定されると税負担が上がるおそれがあります。
- シェアハウスへの転用は建築基準法上「寄宿舎」扱いになる場合があり、用途変更や消防設備の確認が必要です。
- サブリース(借り上げ)を使えば、改修や募集の初期負担を抑えて実家を転用できる場合があります。
空き家の実家を放置すると、負担だけが積み上がる
実家を空き家のまま所有し続けることには、見えにくいコストがあります。まず、人が住んでいなくても固定資産税・都市計画税は毎年かかります。加えて、庭木の手入れ・通風・通水といった管理を怠れば建物の劣化は一気に進みます。
さらに注意したいのが「特定空家等」への指定リスクです。管理が不十分で倒壊のおそれや衛生上の問題があると自治体に判断されると、住宅用地の固定資産税の軽減措置が外れ、土地の税負担が最大で数倍に上がる場合があります。制度の詳細や判断基準は所在地の自治体・国土交通省の情報でご確認ください。いずれにせよ、空き家は「持っているだけで支出が続く資産」である点を押さえておく必要があります。放置ではなく、活用・売却・その他の選択肢を早めに比較することが、負担を収益に変える第一歩です。
空き家のまま持ち続けた場合の税負担は、空き家の固定資産税が6倍になる条件と対策で詳しく解説しています。
なぜ戸建ての実家はシェアハウスに向くのか
アパートやマンションの一室と違い、戸建ての実家には複数の居室があります。この「部屋数」がシェアハウス転用の大きな強みになります。
- 個室数を確保しやすい:3LDK・4LDKといった間取りは、そのまま3〜4室の個室として貸し出せる。一棟を一世帯に貸すより、複数の入居者から賃料を得られる構造にできる
- 共用スペースが元からある:リビング・ダイニング・浴室・キッチンなど、家族で共用していた空間はシェアハウスの共用部にそのまま活かせる
- 築古・設備の古さが障害になりにくい:シェアハウスの入居者は初期費用の安さや立地を重視する傾向があり、築年数より月々の総支払額を優先する層が多い。一般賃貸で敬遠される条件が、この層には障害になりにくい
- 庭・駐車場を付加価値にできる:戸建てならではの庭や駐輪・駐車スペースは、集合住宅にはない魅力として入居者に訴求できる
つまり、一般賃貸として「築古の戸建て一棟貸し」で勝負すると入居者が付きにくくても、貸し方を変えて別の入居者層に届けることで収益物件に生まれ変わる余地があるのです。クロスハウスの入居者には日本で新生活を始める外国人の方も多く、初期費用を抑えて住み始めたいという需要は年間を通じて安定しています。
運営面の利点と課題は、シェアハウス経営のメリット・デメリットで整理しています。
実家をシェアハウス化する5つのステップ
実家をシェアハウスとして収益化するまでの流れを、運営会社に任せる場合を前提に整理します。
- 現地診断・収益シミュレーション:間取り・立地・構造・築年数から、シェアハウスとして何室取れるか、想定賃料はどの程度かを診断します。この段階で「向くか向かないか」の判断材料が揃います。
- 契約形態の決定(サブリース/管理委託):空室リスクを避けて安定収入を得たいならサブリース(借り上げ)、稼働率次第で収益を伸ばしたいなら管理委託を選びます。詳しくは後述します。
- 用途・構造・法令の確認と必要な改修:シェアハウスとして貸すために必要な改修(間仕切り・鍵・共用設備の整備など)と、法令上の要件を確認します。ここは遵法運営の要になるため、章を分けて解説します。
- 入居者募集・運営開始:運営会社の集客チャネルで入居者を募集します。契約・審査・鍵の引き渡し・入居後のトラブル対応まで運営会社が担う形が一般的です。
- 賃料の受け取り:サブリースならオーナー様には毎月定額の賃料が入ります。管理委託なら稼働に応じた賃料から管理手数料を差し引いた額を受け取ります。
各工程でかかる費用の目安は、戸建てのシェアハウス転用費用の相場で項目別に示しています。
収支の目安:一棟貸しとの違い
シェアハウス転用の収益イメージを、考え方として整理します。以下はあくまで構造を説明するための目安であり、実際の金額は立地・室数・改修範囲によって大きく変わります。特定の利回りを保証するものではありません。
| 項目 | 戸建て一棟貸し(一般賃貸) | シェアハウス転用 |
|---|---|---|
| 賃料の得方 | 一世帯から1つの家賃 | 複数の個室からそれぞれ賃料を得る |
| 築古・設備古の影響 | 家賃を下げないと入居が付きにくい | 入居者層が異なり、影響を受けにくい |
| 空室時の収入 | 1世帯退去でゼロになる | 1室空いても他室の賃料は継続。サブリースなら定額 |
| 入居者募集・管理 | オーナー様または管理会社 | 運営会社が集客・管理・トラブル対応まで担う |
ポイントは、一棟を複数室に分けて貸すことで、賃料の合計が一棟貸しを上回る可能性がある点と、1室が空いても収入がゼロにならない点です。一方で、共用部の光熱費・清掃・備品などの運営コストは一般賃貸より増えます。この運営コストとリスクをオーナー様が負うか運営会社が負うかを決めるのが、次の契約形態の選択です。
一般賃貸と比べた収益性の見方は、シェアハウス投資の利回りの考え方で解説しています。実家の転用ではなく、シェアハウスとして運営されている物件の購入を検討している場合は、シェアハウスの収益物件を買う前に確認する7項目をご覧ください。
遵法運営の確認:シェアハウスは「寄宿舎」扱いになる場合がある
実家をシェアハウスに転用する際に、最も見落とされやすく、かつ重要なのが法令の確認です。個人の判断で進めず、必ず専門家・所管の自治体に確認してください。
- 建築基準法上の用途:一戸建ての住宅を複数人が入居するシェアハウスにすると、建築基準法上「寄宿舎」として扱われる場合があります。延べ面積が一定規模(一般に200㎡)を超えると用途変更の手続きが必要になることがあり、間仕切りや採光・排煙などの基準も住宅とは異なります。
- 用途地域:所在地の用途地域によっては、寄宿舎の建築・運営に制限がかかる場合があります。
- 消防法:一定の条件では自動火災報知設備・誘導灯・消火器などの設置が求められることがあります。
これらは物件の面積・構造・所在地によって適用が変わり、断定的な判断は専門家の領域です。詳しくは建築士・所管の特定行政庁・消防署へご確認ください。クロスハウスでは、こうした確認を含めてシェアハウスとして安全・適法に運営できるかを現地診断の段階で見極め、必要な改修範囲までご提案します。約20年の運営で築古・難あり物件を数多く扱ってきた知見が、この見極めの裏付けです。運営体制の詳細は当社の特徴・管理体制のページをご覧ください。
向き不向きのチェックリスト
すべての実家がシェアハウスに向くわけではありません。次の項目に多く当てはまるほど、転用の適性が高いと考えられます。
- 最寄り駅やバス停、商業施設まで生活しやすい距離にある
- 個室として使える部屋が3室以上取れる間取りである
- 大学・専門学校・日本語学校・オフィスや工場などが周辺にあり、単身の住宅需要が見込める
- 建物の躯体に大きな問題がなく、改修で安全に使える状態である
- 売却してまとまった現金を得るより、資産を保有したまま収益を得たい
- 自分で入居者募集や管理を行う余力はないが、任せられる相手がいれば活用したい
逆に、建物の劣化が著しく安全性に問題がある場合や、周辺に単身の住宅需要がほとんどない立地では、売却や別の活用が妥当なこともあります。どちらが適切かは物件ごとに変わるため、専門家の診断を経て判断されることをおすすめします。相続にともなう売却のご相談は不動産売買・相続の相談窓口でも承っています。
転用が向かない場合は、空き家の活用方法(売る・貸す・更地・転用の比較)から他の選択肢もご確認ください。
初期負担を抑えるならサブリース(借り上げ)
「実家を活用したいが、改修費や空室リスクの負担は避けたい」というオーナー様に向くのが、サブリース(借り上げ)です。管理委託との違いを整理します。
| 比較項目 | サブリース(借り上げ) | 管理委託 |
|---|---|---|
| 賃料 | 毎月定額をオーナー様に支払い | 稼働に応じた賃料から管理手数料を差し引いた額 |
| 空室リスク | 運営会社が負担 | オーナー様が負担 |
| 収入の安定性 | 高い(定額で安定) | 稼働次第で変動 |
| 収益の伸びしろ | 定額のため上限がある | 稼働が上がれば収益も伸びる |
| 向くオーナー様 | 安定重視・初期負担を抑えたい・遠方に住んでいる | 集客力のある立地で収益を最大化したい |
サブリースなら、空室が続いても賃料は毎月定額で入るため、相続で遠方の実家を引き継いだ方や、賃貸経営の経験がない方でも始めやすいのが利点です。契約内容によっては、シェアハウス化に必要な内装・原状回復を運営会社側で負担する形も選べます。ただしサブリース契約は賃貸住宅管理業法上の重要事項説明の対象で、契約更新時の賃料改定などの条件を事前にご説明します。「家賃保証=将来も金額が変わらない」ではない点を理解したうえでご判断ください。サブリースの仕組みや注意点はオーナー向けコラムの関連記事でも詳しく整理しています。
無料査定・ご相談はこちらサブリースの仕組みそのものは、サブリースとは(仕組み・メリット・注意点)をご覧ください。
築54年でも収益化:クロスハウスの再生実績
「築古の実家でも本当に収益化できるのか」という疑問には、実際の借り上げ実績でお答えします。クロスハウスが運営する物件には、一般賃貸では扱いが難しいとされる築古の戸建てが数多く含まれます。




これらはいずれも築50年前後の戸建てですが、シェアハウスとして運営することで入居者に選ばれ続けています。クロスハウス全体の稼働率は90%以上で、築古物件を含めてもこの水準を維持しています。借り上げ・管理の実績はこちらで公開しているとおり、「築年数が古い=収益化できない」という常識は、運営方法次第で覆せます。
この稼働率を支えているのが集客力です。自社サイトは月間数十万PV以上・多言語対応。SUUMOやLIFULL HOME’Sを含む数十サイトのポータルに掲載し、国内外数百社の代理店ネットワークと、累計650社以上・1万室の法人需要も抱えています。相続した実家のような一棟物件でも、この集客網で空室を埋めていきます。
よくある質問
- 相続した実家がまだ登記変更中でも相談できますか
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はい、ご相談は承ります。実際の契約時には所有者の確定や必要書類の準備が求められますが、活用の方向性を決めるための収益診断は登記手続きと並行して進められます。相続にともなう名義変更や税務の詳細は司法書士・税理士など専門家との連携が必要になる場合がありますので、状況をお聞きしたうえで進め方をご案内します。
- 実家をシェアハウスにするには、何室くらい必要ですか
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明確な下限はありませんが、個室として使える部屋が3室以上取れると、一棟貸しより賃料を積み上げやすく収益化の目安が立ちます。3LDK・4LDKといった戸建てはこの条件を満たしやすい間取りです。実際に何室取れるかは、既存の間取りや採光・動線によって変わるため、現地診断で判断します。
- リフォームや改修の費用は誰が負担しますか
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契約形態によって変わります。サブリース(借り上げ)契約では、シェアハウス化に必要な内装・原状回復を運営会社側で負担する形を選べる場合があり、オーナー様の初期負担を抑えられます。管理委託の場合は原則オーナー様の負担となります。必要な改修範囲と負担の分担は、物件の状態を診断したうえでお見積りし、契約前にご説明します。
- 戸建てをシェアハウスにするのに、法律上の手続きは必要ですか
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物件の延べ面積・構造・所在地によっては、建築基準法上の用途変更(住宅から寄宿舎への変更)や、消防設備の設置、用途地域の確認が必要になる場合があります。適用は物件ごとに異なり、断定的な判断は建築士・所管の特定行政庁・消防署の領域です。クロスハウスでは現地診断の段階でこうした確認を含めて見極め、安全・適法に運営できる形をご提案します。
- 遠方に住んでいて実家の管理に行けませんが大丈夫ですか
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はい、問題ありません。サブリース(借り上げ)なら運営会社が入居者募集・審査・トラブル対応・清掃までを担い、オーナー様には毎月定額の賃料が入ります。遠方にお住まいで実家に頻繁に行けない方や、賃貸経営の経験がない方でも始めやすい形態です。
- 空き家のまま持ち続けるのと、貸し出すのとで税金は変わりますか
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管理が不十分な空き家が「特定空家等」に指定されると、住宅用地の固定資産税の軽減措置が外れ、土地の税負担が上がる場合があります。活用して人が住む状態にすることは、こうしたリスクの回避にもつながります。ただし税務の扱いは個々の状況で異なるため、詳細は所在地の自治体・国税庁の情報や税理士にご確認ください。本記事の内容は一般的な考え方の目安です。
- 将来、実家を売りたくなったら売却もできますか
-
はい、可能です。クロスハウスは独自のネットワークによる売却仲介や、海外投資家への多言語集客にも対応しており、賃貸で収益化しながら将来の売却という出口も見据えられます。「今は手放したくないが、いずれ状況が変わるかもしれない」という段階でも、活用と出口の両面からご相談いただけます。
サブリース(借り上げ)契約に関するご注意:契約期間中でも、経済事情の変動等を理由に運営会社からオーナー様へのお支払い賃料の減額を請求される場合があります(借地借家法第32条)。オーナー様からの中途解約には正当な事由を要する場合があるほか、免責期間・原状回復や修繕費の負担区分などの条件は、契約時に賃貸住宅管理業法に基づく重要事項説明で書面にてご確認いただけます。
用途転換時の法令確認:戸建てやアパートをシェアハウス等へ転用する場合、建築基準法上「寄宿舎」に該当し用途変更に伴う建築確認が必要になることや、消防法上の設備(自動火災報知設備・誘導灯等)の設置が求められることがあります。旧耐震基準(1981年5月以前)の物件では耐震性の確認が必要になる場合もあります。可否・費用は物件と所在地の条例により異なるため、所管行政庁や専門家への確認を前提にご検討ください。
まとめ:実家は「手放す」前に「活かす」選択肢がある
相続などで空き家になった実家は、放置すれば固定資産税や維持費、特定空家指定のリスクだけが積み上がります。しかし戸建てには複数の居室と共用空間があり、シェアハウスへの転用と相性が良い資産です。貸し方を変えて別の入居者層に届ければ、築古であっても収益物件に生まれ変わる余地があります。特にサブリース(借り上げ)を使えば、初期負担や空室リスクを抑え、遠方にお住まいの方や賃貸経営が初めての方でも始めやすくなります。転用にあたっては建築基準法・消防法などの遵法確認が欠かせませんが、クロスハウスは築54年の再生実績を含め、11都道府県で管理3,000室以上・稼働率90%以上を維持してきた運営知見でこれを支えます。売却を決める前に、まずは実家の収益ポテンシャルを確かめてみてください。資料ダウンロードはこちらからもご検討いただけます。
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